- 2017.09.30
- 静岡の「食」
わさび栽培の発祥地、静岡市葵区の有東木はとても素敵な場所です。
大五うまいもの発見隊の小山です。2017年、静岡わさびが世界農業遺産に登録申請されますが、わさび栽培の歴史は静岡市を流れる安倍川の上流、有東木の郷で始まりました。
江戸時代初期、山に自生していたワサビを移植して栽培を始めたのが、日本のワサビ栽培の始まりとされています。
伊豆もわさび栽培が盛んですが、江戸時代、シイタケ栽培の技術を有東木に伝えた人が、わさびの苗をひそかに天城に持ち帰った…のが始まりという説もあるようです。
有東木は周囲を山に囲まれ、安倍川沿いの集落とも隔絶されている郷です。なので、盆踊りやお神楽、方言など、独特な文化が今も残ります。
方言には甲斐や信州の言葉が混じっていると聞きましたので、昔、山越えで富士川沿いの身延道へとアクセスするルートがあったのではないでしょうか。
また、有東木はわさびだけでなく、銘茶の産地でもあります。冷涼な高地で栽培される山のお茶には、平地のお茶とは異なる風味があります。
有東木にある地元の特産品を扱うお店『うつろぎ』です。周囲には駐車場や歴史を伝える看板、見学可能なわさび田などが整備されています。
もちろん、とれたての新鮮なわさびも購入できます。手作りのわさび食品も売っていて、わさび漬けなんて最高です。わさびのクキの三杯酢漬けもお薦めです。
また、手打ちのお蕎麦や、わさびご飯もいただけます。写真は『さびめし定食:1,300円』です。私、これが大好きです。
有東木産のおろしわさびが、こんなにたっぷり、贅沢に付いてきます。有東木のわさびは品がいいというか、なんとも爽やかなんです。
おかかご飯の上にわさびをのせて、醤油たれをかけ回してからいただきます。つんと辛いのですが、何というか乱暴な辛さではなく、品の良い辛さで、高級なわさびって感じ。
写真は朴葉もち(110円)。お茶はもちろん有東木産。お茶はセルフでいただきます。よもぎきんつば(110円)や、わさびアイスクリーム(300円)もあります。
ぜひ一度、有東木の『うつろぎ』までドライブしてみてください。のどかないい所。お薦めです。