『土用の丑の日』って、どんな日なの?なぜ鰻なの?(1)

土用の丑の日には鰻をいただく。江戸時代からつづく、日本の夏の風物詩です。
でも、あらためて「土用の丑の日ってなあに?」「土用の丑の日になんで鰻なの?」と聞かれると、「…なんでだろう??」とうまく答えられません。今回のうなぎの基礎知識では、2回に分けて『土用の丑の日』についてお話ししたいと思います。

さきほど、土用の丑の日は夏の風物詩と書きましたが、実は、土用の丑の日は1年に4回もあります。昔の人は1年を24等分して24の節季とし、それぞれに名前を付けました。このことを『二十四節季(にじゅうしせっき)』と言います。このうち、「そろそろ春だね」といった会話のきっかけとなるのが、二十四節季の立春(4月)・立夏(7月)・立秋(10月)・立冬(1月)です。年に4回あるので「四立」ともいいますが、これらの直前の18日間を「土用」と言います。つまり土用には、四立に合わせて春土用・夏土用・秋土用・冬土用という、4つの期間があることになります。そして、土用の初日を「土用の入り」、土用期間の最終日を「節分」と言います。

テレビのニュースなどで、土用の丑の日で大忙しの鰻屋さんが放送されるのが、土用期間中で十二支が「丑」にあたる日です。カレンダーによっては、土用の初日である「土用の入り」に土用と書かれている場合もあります。ちなみに、冬に豆まきをするのが、冬土用の最終日である「節分」です。二十四節季、十二支というと、あまり馴染みのないように感じますが、こうしてみると普段の生活の中で、自然と接しているものだと分かります。

次回はなぜ土用の鰻なのか?なぜ夏の土用ばかりが有名なのか?をお話します。

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