- 2017.09.13
- お召し上がり方ガイド/献立・レシピ
あさイチで紹介されたうなぎを美味しく温める裏技を検証しました
大五うなぎ工房うまいもの発見隊の小山です。朝夕、少しずつ涼しくなってきました。ようやく、寝苦しい夜から解放されて嬉しいですね。とは言え、季節の変わり目です。体調など崩されぬようご自愛ください。
さて、先月の事ですがNHKの朝の人気情報番組「あさイチ」で、“真空パックされていないうなぎ蒲焼の美味しい温め方”を特集していました。番組が紹介した2通りの方法を、社内の試食会で検証してみようという事になり、中国産のうなぎ蒲焼(880円)を3尾買ってきました。
ちなみに、大五うなぎ工房のうなぎ蒲焼は国産100%。焼きたての国産うなぎをマイナス40度で急速冷凍、そのまま真空パックしています。温め方は「湯せん」が基本です。
【方法1】
① フライパンにペットボトルの緑茶を入れる。うなぎを入れてひたひた位が目安。
② 緑茶が沸騰したら、半分に切ったうなぎを入れ、強火で3分ほど煮る。※この時、カテキンがうなぎのコラーゲンをやわらかくするそうです。
③ フライ返しを使って、身が崩れないように取り出し、余分な水分をキッチンペーパーで拭き取る。
④ フライパンにフライパン用魚焼きホイルを敷き、最初に皮の面を3分ほど焼く。
⑤ 付属のうなぎのたれをかけ回して香りをプラス。
⑥ 身が崩れないように裏返し、身の面を20秒ほど焼いて出来上がり。
【方法2】
① うなぎをパックから出し、熱湯をかけ回してたれを洗い流す。
② 余分な水分をキッチンペーパーで拭き取る。
③ フライパンに大さじ3のサラダオイルをひき、焦げ付かないように注意しながら身の面を1分ほど焼く。
④ 身が崩れないように裏返し、皮の面も30秒ほど焼く。
⑤ フライパンから取り出し、余分な油を軽く拭き取って出来上がり。
【方法3】
比較対象として、同じ蒲焼にラップをかけて、レンジでチンしただけのものも用意しました。
【その他の試食】
大阪で「うなぎバター寿司」というメニューが流行っているとの情報が。誰も本物を食べたことがないので、ネット上の写真を見ながら試作してみました。
【試食結果】
8人のメンバーによる試食の採点を集計すると、下の表のような結果でした。
方法① お茶で煮る |
方法② 熱湯をかけ回す |
方法③ レンジで加熱 |
うなぎバター寿司 | |
---|---|---|---|---|
採点 | 20/24点 | 11/24点 | 15/24点 | 12/24点 |
方法①の、お茶で煮てからフライパンにホイルをひいて焼いたものは、余分な油が抜けてとても軽く、柔らかに仕上がりました。タレをしっかり落としているので、フライパンで焼いても焦げ付きにくく、きれいに仕上がります。手間はかかりますが「裏技」と呼ぶのにふさわしい方法だと思いました。
方法②は、①の方法の簡易版とも言えると思うのですが、①よりもタレが残っているため、焦げやすいように思います。また、皮の面にはお湯をかけていないからなのか、若干ですが皮と身の間に生臭さを感じてしまいます。何より、サラダ油を使うことにより、不飽和脂肪酸(DHA・EPA)が溶けて、流れ出てしまうのではないかと気になりました。
方法③は、手間もかからずしっかり加熱できるので、トータルで評価が高かったと思います。レンジで加熱する場合のポイントですが、加熱後、すぐにラップを取らずにそのまま1分ほど蒸らしてください。それだけで仕上がりのふっくら加減が大きく変わります。うなぎにお酒を小さじ1杯ふりかけてから、ラップして加熱する方法もあります。この場合も、1分くらいラップを取らずに蒸らしてください。
「うなぎバター寿司」は、実物を食べたことがないので何とも言えませんが、試作品の調理工夫が足りませんでした。今回、白醤油で焼いた蒲焼を使ったのですが、シャリとネタのバランス、バター自体の質や量など、かなり工夫しないと美味しくならないですね。うなぎも焙った方がいいでしょうし。大阪に出掛けて行って、ぜひ実物を食べてみたいものです^^